マウント・ロイヤル大学(Mount Royal University)は、カナダのアルバータ州にある都市:カルガリーにある大学です。1910年創立のカレッジで、2009年に4年制大学になりました。
カルガリーから100キロくらいのところにカナディアンロッキー山脈があります。このマウント・ロイヤル大学からは、南北に連なる雄大なロッキー山脈を見ることができます。
カルガリーには、4年制大学といえばカルガリー大学しかなかったため、人口が増えて成長著しいカルガリーにはもっと大学が必要で、マウント・ロイヤル大学によってたくさんの学生が大学に通える環境になってきていると思います。
資料元:マウント・ロイヤル大学
マウント・ロイヤル大学の基本情報
マウント・ロイヤル大学は、1910年に創立されました。1930年代はアルバータ大学のジュニアカレッジとして、大学への編入コースを提供していました。
1966年には公立のカレッジとして承認されて、その後も規模を広げ、2009年に4年制大学になりました。
約13,000人の学生が大学に通っており、大学だけではなく資格コースなども充実しているため、コミュニティに親しまれている教育機関です。
マウント・ロイヤル大学では、新しい大学ということもあって、まだたくさんの学位が用意されているわけではありません(修士や博士課程はありません)。
しかし、コミュニティ・カレッジとして培ってきた教育背景があるので、2年制から4年制に移行しても強い分野があります。また、大規模な総合大学と違って、クラスが小規模で学びやすい環境であることも特徴の一つです。
学士が取れるコースには下記のようなものがあります。
★文系:人類学、英語、歴史、社会学、総合政策学、心理学など
★理系:細胞・分子科学、環境学、地質学、健康科学
★ビジネス:会計学、マネージメント学、人事・人的資源学、マーケティング学
★幼児教育:幼児・児童カウンセラー学、幼児教育・保育学
★コミュニケーション:インフォーメーションデザイン学、ジャーナリズム学、パブリック・リレーションズ学
★健康・体育アスレチック・セラピー学、エコツーリズム・アウトドアリーダーシップ学、フィジカル・リテラシー学、スポーツ・リクリエーション・マネージメント学
その他にも、インテリアデザイン学、コンピューター・インフォーメーション学、助産・産科学、看護学、教育学(幼稚園~小学校)、刑事司法学などがあります。
ビジネス学部では、カルガリーのビジネス成功者であるDavid Bissett氏による1200万ドルもの寄付(12億円/1ドル=100円)によって、Bissett School of Businessが設立されています。
コミュニティ・カレッジから進化してきた大学のため、学士をとれる大学というだけでなく、短大や専門学校のコースも兼ね備えています。
簡単なコンピュータースキルを学ぶコースから、運動セラピー、簿記会計、マーケティングなどの様々な資格コースがあります。5000人ほどの子供から大人まで通っている音楽学校の一面もあります。
アルバータ州は石油など資源が豊富なことでも有名ですが、この地域の特色としてオイル&ガス産業に関わるコースもあります。オイル&ガスの会計、法律、業界文化などを学び資格を取ることが可能です。
航空ディプロマ・コースは、40年以上に渡り飛行トレーニングを提供しており、2年間で商用パイロットのライセンスを取得するコースです。入学には飛行機のプライベート・ライセンスが必要ですが、事前にこの大学で提供されるコースで取得可能です(予備コースは単位はつかない)。
コミカレのときは、様々な大学編入コースがありましたが、執筆現在、コンピューターサイエンスのみ大学編入コースがあり、カルガリー大学などへ編入することが可能です。
マウント・ロイヤル大学の施設等を映した動画
カルガリーについて
カルガリーは石油と天然ガスが主要産業の街として知られており、オイルブームに乗じてどんどん人口が増え、現在、アルバータ州では一番人口が多い都市となっています。
カルガリーから車で約1時間半のところには、世界的な観光地として知られるバンフ国立公園があります。夏休みには、日本人もたくさん訪れる人気の観光地です。
バンフ国立公園を紹介した動画
(自然のスケールが異次元です^^)
旅行者は国際空港のあるカルガリーから、カナディアンロッキーの観光地へ向かうことになるため、観光の拠点としてもカルガリーは主要な都市となっています。
1988年に冬季オリンピックが開催されたことからも分かるように、ウィンタースポーツが盛んなところです(冬はとても寒いです)。冬スポーツの施設が整っているので、日本の選手がカルガリーに滞在して練習することもあります。車で2時間位のところには、サンシャインビレッジやレイクイーズといった有名なスキー場があります。
カルガリーとその周辺は、自然と都市のバランスが保たれた素晴らしいところだと思います。ただ、カルガリーのような内陸の都市は保守的な雰囲気があり、バンクーバーなどの西海岸に比べると留学生は多少住み心地が良くないことがあるかもしれません。
カルガリーを紹介した動画
語学コースについて
マウント・ロイヤル大学は、1973年より語学コースを開設しています。
基本的なことを学ぶEnglish Foundation、大学進学を目指すEnglish for Acadimic Purposes、コミュニケーションスキルを上達させるEnglish for Advanced Communication、そして、英語の指導資格を得るためのコースTeaching English as a Foreign Languageというコースがあります。その他にも、パートタイムのコースとして、TOEFLやIELTSの集中コースなどがあります。
大学進学を目指すESLコースとして考えると、English Foundationが初級から中級、English for Acadimic Purposesが中級から上級となるようです。それぞれレベル1~3のコースがあります。1学期は約3ヶ月となります。
大学入学を目指す場合は、English for Acadimic Purposesのレベル3を80%以上の成績で終了することが求められています。ちなみに正規学部へ直接入学したい場合は、TOEFL i BTのスコアで「83」が必要です(PBTで560点くらい)。
入学時のテストによってクラス分けされることになっています。テストは3時間かかるもので、グラマー、ライティング、リーディング、スピーキングがテストされるそうです。
1学期(約3ヶ月間)にかかる学費等は下記のとおりです(2015年度)。滞在費、生活費は別となります。
・申込み費用:100ドル (最初の一回だけ)
・授業料:3200ドル
・保険:215ドル
・教科書:250ドル(各コースによって異なるため概算)
授業料と滞在費について
マウント・ロイヤル大学のホームページより、大学の学費、教材費、生活費を含む1年分(2学期:8ヶ月間)に必要な予算をご案内します。5科目取った場合のケースです。
学部や選択科目、住む所や個人の生活費等によって費用は上下します。学生寮は1人部屋~4人部屋があり、食事付プランを選ぶか否かでも料金が大きく異なります。それぞれに適した正確な金額は大学のホームページにて確認してください。
学費(2学期:8ヵ月分):18,700~20,400ドル
テキスト・教材:1,500ドル
学生寮:5,644~6,134ドル
食費:2,500ドル
衣類等個人出費:1,100ドル
余暇費:1,000ドル
合計:30,444~32,634ドル
1カナダドル95円として換算すると300万円前後/年間が必要になります。
マウント・ロイヤル大学のリクリエーション施設を紹介した動画:
(大学の学生は自動的に会員なので気軽に利用することが出来ます)
※コース概要、スケジュールや費用等は執筆時のもので、以後、変更になる場合があります。最新情報は、大学のホームページにてご確認ください。
※大学単位の無い資格コースについては、そのコースに通うためだけに学生ビザ(就学許可証)を取得することが出来ない場合があります(語学コースなど他のコースと併用したり、6ヶ月以内の留学を除く)。