ブリティッシュ・コロンビア大学(University of British Columbia)は、カナダの西部、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーにある州立大学です。
資料元:University of British Columbia
UBCの基本情報
ブリティッシュ・コロンビア大学は、 1908年に創立され、約57,000人の学生が通うカナダ西部で最大規模の大学です。UBCの略称で親しまれています。学生数は執筆現在のものですが、年々増加傾向にあります。留学生は約150カ国から受入れていて、たくさんの留学生が学んでいます。
日本からカナダに行く際の玄関口となるのはバンクーバーですが、そのバンクーバーの西に大きなメインキャンパスがあります。森に囲まれたUBCのキャンパスは、旅行ガイドブックなどにも掲載されるほど景色が素晴らしく、観光名所としても知られています。
大きな総合大学ですので、人文学、建築学、工学、商学部、経営学部、歯学、教育学、林学、法学、薬学、音楽、農学、応用科学など様々な学部が提供されています。その規模は非常に大きく、何でも学べるといえるほど揃っている大学であると思います。
日本の大学では、大学院レベルのプログラムが少ない傾向がありますが、UBCでは大学院レベルでも250プログラム以上提供されており、大学院としても規模が大きいいです。
リサーチセンターとしても知られており、カナダでトップ3に入る巨額の研究資金等を政府や企業などより得ています。毎年170以上の特許が取得されていることからも、そのレベルの高さがうかがえるでしょう。
アジアとのつながりが深い大学でもあり、アジア研究では秀でた研究がなされています。日本の有名大学とも提携を結んでおり、それらの大学からも留学生を受入れています。
カナダ・バンクーバーにあるブリティッシュ・コロンビア大学のキャンパス↓
UBCの大学ランク
様々な大学世界ランキングで、30~40位以内に常時ランクされている世界的に優秀な大学です。
2013年度の世界ランキング、Academic Ranking of World Universities (ARWU)では40位、Times Higher Education(UK)では31位にランクされています。
カナダではトップ5に入り、カナダ西部では1位~2位の大学といえるでしょう。
ノーベル経済学賞を受賞したロバート・マンデル博士はUBCの卒業生です(マサチューセッツ工科大学で博士号取得。コロンビア大学教授)。ノーベル物理学賞を受賞したバートラム・ブロックハウス博士もまた、UBCの卒業生です(修士及び博士号はトロント大学で取得)。
昨今、アメリカで人気のテレビシリーズ「Bones」の製作指揮・脚本家であるHart Hanson氏もUBC大学院の卒業生です。
カナダの政財界で有名な人材を数多く輩出している大学です。
ブリティッシュ・コロンビア大学で学べることや教育理念を紹介する動画↓
UBCの語学コースについて
語学コース(UBC English Language Institute)は、1969年に開講され、ESL教育に適した資格を持つレベルの高い先生たちが指導しています。
メインとなる英語集中コース(Intensive English Program)は、7レベルに分かれており初級から上級者までを対象にしています。全くの英語初心者は対象にしていないので、入学前にある程度の勉強は必要です。
ELI Preliminary English Testというテストがホームページ上に用意されており、オンラインで簡単なテストが試せます。このテストで合格点が得られない場合は、別の学校を選んだ方が良いと勧められます。
基本は1学期16週間のコースとなり、1月初め、5月初め、8月末から始まります。16週間コースの授業料は、$6173(2014年度)です。1学期が8週間コースx2回(合計で16週間)という2ヶ月ごとに入学できるオプションコースもあります。
1日に3科目(1科目につき1時間40分程度)を取る仕組みになっており、スケジュール的には08:30-15:40と10:20-17:30のコースに分かれます(ランチブレイクあり)。
この英語集中コースのLevel 600(UBC Certificate in English Language )を規定の成績で終了することで、UBCが求める正規学部入学に必要とされる英語能力規定をクリアしたことになります。
UBC Certificate in English Languageは、UBCで入学時に要求されるTOEFLやIELTSの成績と同等と評価とされるため、これらのテスト結果を提出する必要がなくなります。ただし、これは最低限の基準クリアであり、学部によってはその他の英語力が必要となる場合があります。
ちなみに、UBC学部入学で求められるIELTSとTOEFLの成績は下記のとおりです。
・IELTS:6.5 (no part less than 6.0)
・TOEFL:Overall score: 90 (Reading: 22、Listening: 22、Writing: 21、Speaking: 21)
UBCオカナガン分校について
2005年よりケローナ(ケロウナ)にUBC Okanagan校を開校しています。ケローナは、バンクーバーから車で400kmほど内陸にある地方都市です。バンクーバー国際空港からの乗換で、1時間ほどのフライトで行くことができます。
UBCオカナガンでは、学部は限られますが、地方都市でもUBCの学位が取得できるシステムになっています。
ケローナは、ブリティッシュ・コロンビア州では、バンクーバー、ビクトリアに次ぐ都市ですが、12万人ほどの地方都市です。カナダでは珍しい穏やかな気候が特徴で、観光地としても良く知られています。
授業料と生活費について
UBCのホームページより2013年度の学費について一例としてご案内します。
学部や選択科目によって、費用は上下しますので、個人の留学プランにおいた正確な金額は大学のホームページにて確認してください。
留学生が年間30単位(1科目3単位)を取得するとした場合、文理系で$23,300/年、ビジネス系:$26,107/年ほどの学費がかかります($表示はカナダドル)。
こちらは記載しても恨めしいだけですが(笑)、カナダ人の場合は文理系の年学費が$4,794となっており、留学生の学費の約五分の一で大学に通うことができます。これはカナダでの税金の問題などが関係しており、UBCだけではなく、その他の州立大学でもこういった差額が生じます。
学費の他に、居住費、生活費、書籍費等に年額$13,000 – 15,000が試算されています。
すべて合計すると年額$36,300~が必要になります。1カナダドル=90円として試算すると年額326万円~かかります。
大きな大学ですので、このページだけではご紹介しきれません。コース概要、スケジュールや費用等は執筆時のもので、以後、変更になる場合があります。最新情報は、UBCのホームページにて入手してください。