未来のリーダーを育てるカナダ上位の大学:ウェスタン大学

ロンドン、オンタリオ州カナダの大学

ウェスタン・オンタリオ大学(University of Western Ontario)は、1878に創設された、カナダ・オンタリオ州ロンドンにある州立大学です。留学生に人気の高いオンタリオ州にある大学の一つで、カナダの大学ランキングでは10位くらいにランクされています。

正式名はUniversity of Western Ontario(ウェスタンオンタリオ大学)ですが、2012年からブランド名または通称としてWestern University(ウェスタン大学)という呼び名になっています。

大学のホームページでは、Western Universityで統一されていますし、雑誌やメディアの新しい記事なども同様のようです。2つ名称があって混乱してしまうことがありますが、こちらのページでは、一部を除いて、ウェスタン大学として説明していきます。

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ウェスタン大学の基本情報

ウェスタン大学は、1878年に創立した歴史ある大学です。カナダでは、様々なランキングでトップ10に入ってくる大学です。MBAに関しては、カナダではトップクラスに評価されています。

大学のあるオンタリオ州ロンドンは、ウェスタン大学のホームタウンとして知られており、都市経済は、教育、医学研究、保険やIT産業が中心になっています。

ロンドンでは2009年の経済危機で、多くの工場で職が失われたことから、ITやテクノロジー系に産業をシフトさせています。その中心で、研究や開発など大きな役割を果たしているのが、ウェスタン大学です。

大学のキャンパスは、ゴシック建築の古い建物をはじめ、のどかな風景が広がっており、カナダでも特に美しい大学として知られています。最先端の研究施設も揃っており、様々な分野のリーダーとしてリサーチが行われています。

大学の統計資料によると、学生数(2017-2018)は30,522人です。学部生が24,587人、大学院生が3,750人、博士課程にいる学生が2,185人です。留学生は、3837人(学部生:2,465人、学院生:1,372人)が学んでいます。

2013年ノーベル文学賞を受賞した作家のアリス・マンロー氏はウェスタン・オンタリオ大学の卒業生です。

カナダの中央銀行であるカナダ銀行の総裁スティーヴンポロズ氏、そして、オーストラリア連邦の中央銀行であるオーストラリア準備銀行の総裁グレン・スティーヴンス氏(任期2006–2016年)も、ウェスタン・オンタリオ大学の卒業生です。

ウェスタン大学のキャンパスを紹介した動画です↓ 歴史ある建物やモダンなビルなど大学の雰囲気が伝わってきます。

 

ウェスタン大学の学部と大学ランキング

ウェスタン大学は、学生が3万人を越す規模ですので、様々なコースが揃っています。

芸術・人文科学部、工学部、保健科学部、教育学部、キネシオロジー学(運動生理学)部、看護学部、情報・メディア研究学部、音楽学部、法学部、理学部、人類生物学部、社会科学部、経営学部、医学部などを中心に学士、修士、博士号が取得できる多数のコースがあります。

専攻と副専攻を合わせて400以上の専門コースが用意されています。教科でいえば、2000以上もありますので、選択肢は豊富です。また、卒業までに自分の専攻する学部以外からも選択が可能で、学生が学びたいことを柔軟に選べる環境があります。

カナダの大学ランキングとして定評のある雑誌 Maclean’sのMedical/Doctoral Schools(2019)では、ウェスタン大学は8位にランクされています。

Times Higher Education World University Rankings(2019)では、世界ランクで190位に評価されています。また、Academic Ranking of World Universities (2018)では、世界では201-300位の間、カナダ国内では10位(Laval UniversityとQueen’s Universityと同順位)でした。

FINANCIAL TIMESによるグルーバルMBAランキング(2017)では、ウェスタン大学のビジネススクールである Ivey School of Businessが94位にランクされています。こちらのランキングで、カナダは3大学が100位内にランクされています(トロント大学が65位、クイーンズ大学が100位)。ちなみに、シンガポールや中国などのアジアの大学もランクインしていますが、日本は100位内に1大学もランク入りしていません。

大学を詳しく紹介した動画です↓ 充実したリサーチ施設があり、研究が盛んな大学であることが分かります。ビジネス界で成功してる卒業生が多数紹介されおり、優秀な人材が多く輩出されていることが分かります。

 

ウェスタン大学に通うための学費と生活費

ウェスタン大学のホームページから、1年間(8ヶ月分)の授業料と学生寮費、その他必要費用の一例を抜粋してご紹介します(2018ー2019年度の試算)。

・学費:30,906~36,637ドル(コースによる)

・教科書・教材費:1,500~3,000ドル(コースによる)

・学費&食費:12,240 ~15,360ドル(部屋タイプによる)

・インターネット代:395ドル

・携帯電話代:300~600ドル

・個人消費:800ドル

・バス定期:0円(学費に含まれる)

・衣類:800~2000ドル

・余暇・娯楽:800ドル

・クリーニング・洗濯代:200ドル

合計:47,941~59,792ドル

1カナダドル=85円で計算すると、年間の費用が約408万円~508万円になります。衣類、余暇費、通信費などの出費については、個人によって異なりますので幅を持たせた値になっています。※最新のカナダドル・レートは、外貨両替マネーバンクなど外貨両替サイトを参照ください。

学費は、学部や選択するコースによって異なります。上記の学費は、文系の一般的な金額になります。工学部では39,099ドル、看護学部では39,149ドルというように学費が割増になるケースもあります。

ウェスタン大学の入学資格と入学に必要なTOEFLなどの英語力

ウェスタン大学の正規学部入学には、基本、高校卒業と大学が指定する英語テストの成績が必要になります。工学部や看護学部など学部によっては必須科目や高い成績が求められますので、詳細は大学または留学生課に確認してください。

代表的な英語テストで必要なスコアは下記のとおりです(いずれか一つで可):

・TOEFL iBTのスコアが83以上(各セクションのスコアが20以上であること)

・IELTS (Academic) のスコアが6.5以上(各セクションのスコアが6.0以上であること)

その他、下記のような規定の語学コースを終了することでも、入学のための英語基準を満たしたことになります。

・大学付属の語学センターであるWestern English Language Centreで、一番上のクラスとなるHigh Advancedを規定の成績で終了すること。

・条件付き入学の際に、9月入学前の7月から始まるEnglish Boost Program(9週間)を受講して、規定の成績で終了すること。

・オンタリオ州ロンドンにあるFanshawe CollegeのESLプログラムのLevel Tenを規定の成績で終了すること。

・オンタリオ州ロンドンにあるCultureWorksという語学学校で、Level 7を規定の成績で終了した際には条件付き入学が可能になる。

ウェスタン大学付属の語学コース

ウェスタン大学には、大学付属の語学センターであるWestern English Language Centre(WELC)があります。

この語学センターで中心になるのがAcademic English Programです。このプログラムには、4つのレベルがあり、それぞれ16週間のコースになります。

Academic English Programは、中級から上級のレベルになっており、レベルが一番上のクラスを規定の成績で終了することで、大学入学に必要な英語基準をクリアしたことになります。受講料は1学期ごとに6,512ドルです(2018年度)。

もう一つには、English Boost Programがあります。こちらは、条件付き入学を許可された学生が選択する集中英語プログラムです。9月の正規入学の前、7月から始まり、9週間の日程で行われます。

English Boost Programを規定の成績で終了することで、大学入学に必要な英語基準をクリアしたことになります。そして、9月からは正規学部の学生として大学に通うことになります。受講料は5,080ドルです(2019年度)。

※条件付き入学とは、高校卒業等の大学入学条件を満たした上で、英語テストで入学基準の点数に少しだけ足りないときに、大学から指定された英語コースを取ることを条件に、入学が一時的に許可されるものです。

7~8月に選択できるサマーコースもあります。こちらは4週間のコースになります。16歳以上から参加ができます。英語の授業だけはなくアクティビティも含まれています。受講料は、2750ドルです(2019年度)。

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ウェスタン大学の学生寮

ウェスタン大学には複数の学生寮があります。大きく分けて、1年目の学生が入れる寮(7つ)と2年目から入れる寮(2つ)に分かれます。

大学に来て1年目に入れる学生寮は、食事プラン(ミールプラン)込みが必須のプランになっています。こちらの学生寮は、1年目の以外の学生も自由に選ぶことができます。学生寮内には、ダイニングホール(食堂)、ラウンジ、簡易スポーツジム、ランドリー、音楽専用ルーム、自習室、24時間対応のフロントデスク、2週間毎のルームクリーニング、Wi-Fiなどがあり、勉強に集中しやすい環境が整えられています。

2年目から入れる学生寮は、自由度が広がって、プランの中に食事プランを含むか否かを選択できます。共同のキッチンが付いていますので、自分で食事を作ることができます。学生寮によって一部異なりますが、音楽専用ルーム、ランドリー、フロントデスク、ラウンジ、自習室、1ヶ月ごとのルームクリーニングが付いています。

ウェスタン大学では、リビング・ラーニング・コミュニティーズ(LLCs)というシステムがあります。学生の選択によりますが、同じ学部で学ぶ学生が同じ寮の同じ階(フロア)に住むといったことが可能です。このシステムでは、同じ教科を選択する学生が、教室に一緒に行ったり、授業の予習復習を共に行ったりして、友達やコミュニティが作りやすくなるなどの利点があります。

学生によっては、お酒を飲まないグループ、静かなグループを好む人もいます。好みや共通点がある学生が揃ったフロアを選択することも可能です。

ウェスタン大学の学生寮を紹介した動画です↓異なる学生寮と部屋の様子が分かりやすいです。

1年目の学生が滞在できる学生寮と料金(2019-2020年度、8ヶ月分):

☆トラディショナルスタイル・ビルディング

・SAUGEEN-MAITLAND HALL → 1人部屋:8170ドル | 2人部屋:7410ドル | ミールプラン:5800ドル

・MEDWAY-SYDENHAM HALL → 1人部屋:8170ドル | 2人部屋:7410ドル | ミールプラン:5800ドル

・DELAWARE HALL → 1人部屋:8170ドル| 2人部屋:7410ドル | ミールプラン:5800ドル

☆スイートスタイル・ビルディング

・ELGIN HALL → 1人部屋:10,100ドル| ミールプラン:5800ドル

・ESSEX HALL → 10,100ドル| ミールプラン:5800ドル

☆ハイブリッドスタイル・ビルディング

・PERTH HALL → 1人部屋:9270ドル| 2人部屋:8950ドル | ミールプラン:5800ドル

・ONTARIO HALL → 1人部屋:9270ドル | 2人部屋:8950ドル| ミールプラン:5800ドル

2年目以降の学生が滞在できる学生寮と料金(2019-2020年度、8ヶ月分):

・ALUMNI HOUSE → 1人部屋:8020ドル *ミールプランの選択は自由

・LONDON HALL → 1人部屋:9490ドル *ミールプランの選択は自由

各学生寮で部屋の広さや施設の内容等が異なるため、料金が異なってきます。施設やサービス内容を確認して希望の学生寮を選んでください。なお、学生寮以外に、ホームステイも可能ですが、大学独自で行っておらず、外部団体への委託になります。

学生寮のダイニングホールを紹介する動画です↓ 

 

生活しやすい街、オンタリオ州ロンドン

ウェスタン大学のあるロンドンは、オンタリオ州の中では、不動産や生活費が比較的安く、生活しやすい地域と言われています。美しい公園やビーチなどが多く、退職後に住みたい地区としても人気があります。

ロンドンの人口は40万人弱ですが、都市周辺を含むメトロポリタンエリアとしては50万人ほどの規模になり、カナダでは11番に大きい都市圏となっています(2016年)。

オンタリオ州ロンドンは、カナダ最大の都市トロントから少し南へ下って西へ200キロほどいったところにある中規模の都市です。有名な観光地であるナイアガラの滝は、車で2時間くらいのところにあります。

ロンドンからアメリカの国境までは、約100キロというようにアメリカにとても近いです。ロンドンから南西に向かえば、アメリカのデトロイト(ミシガン州)まで、距離にして200キロくらいです。シカゴ(イリノイ州)までは、車で6時間位の距離です。

地理的に、五大湖の内の3つの湖に囲まれているため、夏は雷雨が多く湿度が高いです。この地域は、竜巻が通るルートのトルネードアレイとしても知られています。

冬は積雪が多く、豪雪で交通機関が麻痺して、学校や職場が3日ほど閉鎖されるような年もありました。雪が多いのはカナダでは珍しくないですが、湖に囲まれているため、雪が重かったり、降り方にも特徴があるようです。

森の都市と言われるほど自然環境が豊かで、200以上の公園があります。ウォーキングやランニング、サイクリングなどを楽しむトレイルもたくさんあります。小さなスキー場も近くにあります。

芸術の分野では、Museum Londonや劇場などが複数あり、アーティストが育ちやすい環境にあるといわれています。カルチャー&エンターテイメント・ツアリズムを提唱しており、音楽、食、ダンスや劇など様々なイベントが行われています。

女優のケイト・ネリガンさん、俳優のライアン・ゴズリングさん、映画監督や脚本家として有名なポール・ハギスさん(L.A.ロー、ミリオンダラー・ベイビー、クラッシュなど)は、オンタリオ州ロンドンの出身です。バレエダンサーのイヴリン・ハートさんは、ロンドンでバレイを習ったことで知られています。

オンタリオ州ロンドンの観光案内の動画です↓

 

オンタリオ州ロンドンへのアクセス方法

ウェスタン大学のあるオンタリオ州ロンドンには、ロンドン国際空港(London International Airport)があります。日本からの直行便はないので、トロント・ピアソン国際空港(以下、トロント国際空港)などメジャーな空港を経由して行くことになります。

東京から出発のケース:

・羽田空港(東京国際空港) → トロント国際空港 → ロンドン国際空港 → タクシーでウェスタン大学へ

トロント国際空港(Toronto Pearson International Airport)に行って、そこからバス(Robert Q AirbusまたはGreyhound)でロンドンへ行くことができます。エアポートバスは予約が必要、グレイハウンドも予約した方が安いです。

トロント国際空港からロンドンまで、バスで2時間半くらいで着きます。トロント国際空港からロンドン国際空港へ乗換で行くより(待ち時間にもよりますが)、トロント国際空港からバスでロンドンへ行った方が早いことがあります。

東京→トロント、バスでロンドンへ行くケース:

・羽田空港(東京国際空港) → トロント国際空港 → バスでロンドンへ → ロンドン到着後、タクシーでウェスタン大学へ

大学の選択肢が多いオンタリオ州

オンタリオ州ロンドンの近くの都市には、複数の大学があります。

車で2~3時間以内に行けるところには、ウォータールー大学、マックマスター大学、トロント大学、ヨーク大学、ライアソン大学、グエルフ大学、ウィンザー大学、ブロック大学などがあります。

オンタリオ州内には優秀な大学が揃っていますので、どこを選ぶか慎重に検討してください。

さらに、国境を越えれば、ミシガン州(ミシガン大学)、ペンシルベニア州(ペンシルベニア大学、ペンシルベニア州立大学、カーネギーメロン大学)、ニューヨーク州(コーネル大学、コロンビア大学、ニューヨーク大学)といった有名大学がたくさんある州がすぐ近くにあります。

ロンドン自体は落ち着いた中都市ですが、カナダとアメリカの政治・経済ともに重要な大都市が近くにありますので、活動範囲を広げれば、様々な刺激を受けて留学できる場所ではないでしょうか。

参照・資料元のリンク:

Western University:カナダ・オンタリオ州にあるウェスタン大学公式サイト

City of London:オンタリオ州ロンドンのオフィシャルサイト

Western English Language Centre:ウェスタン大学の語学センター

Residence Admissions Office:ウェスタン大学の学生寮

International and Exchange Student Centre:ウェスタン大学の留学生サポートセンター

Robert Q Airbus:トロント国際空港からロンドンへのエアポートバス・予約サイト

Tourism London:オンタリオ州ロンドンの観光情報サイト

楽天トラベル:航空券の予約サイト

・大学ランキング参考サイト:MACLEAN’STimes Higher EducationU.S.NewsFINANCIAL TIMESなど。

※大学のコース概要、スケジュールや費用等は、変更になる場合があります。最新情報は、大学のホームページにて確認をお願いします。

カナダの大学
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