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小さくても優れた教育を目指すカナダ・メイプルリーグの大学

メイプルリーグは、カナダにある小さくても教育熱心な大学が形成しているグループです。アイスホッケーや野球のリーグではありません^^;

 

メイプルリーグに加わっているのは、以下の4大学になります。いずれもカナダの東部にある大学です。

 

・Bishop’s University(ケベック州)

・St. Francis Xavier University(ノバスコシア州)

・Mount Allison University(ニューブランズウィック州)

・Acadia University(ノバスコシア州)

 

 

数字を見る上でこれらの大学に共通しているのは、

・カナダでは大学の歴史が長い(1830~1850年代の創設)

・学生数が少ない(約2300~4500人)

・学生のほとんどが学士号取得を目指している(大学院生は少ない)

・大学のある街の規模が小さい

・学生の6割以上が大学のある州以外の出身

・学生の90~95%が学生寮または大学の近くに住んでいる

 

数字だけを見れば、小規模で運営している歴史ある大学で、小さなコミュニティーで大学生活を送っているという印象があります。

 

しかし、リベラル・アーツ系の大学として、少人数制のクラスで、教授が学生をしっかり教えて面倒を見てくれるというスタイルの大学でもあります。

 

2013年にU4リーグとして活動を始めたこの大学連合ですが、2016年からメイプルリーグという名称に変わりました。メイプルリーグでは、小さい大学が競争し合うのではなく、協調し合うことで、それぞれの大学の良さを学生に知ってもらうという趣旨で広報活動などをしています。

 

 

メイプルリーグの大学紹介

 

メイプルリーグに加盟している大学を簡単にご紹介します。ページ下では、総合大学と比べたメイプルリーグの特徴などもお話していきます。

 

 

カナダ留学 Mount Allison University(ニューブランズウィック州)

 

マウント・アリソン大学は、ニューブランズウィック州サックビルにあるリベラルアーツ&サイエンスの大学です。1839年に創設された、学生数が2300人ほどの小規模な州立大学です。

 

カナダの雑誌Maclean’sによる大学ランキング(プライマリー・アンダーグラジュエイトのカテゴリー)で、過去に何度も1位になっている大学です。2018年と2019年も1位を獲得しています。これは、学部教育(大学院を含まない)の指導や大学環境が高く評価されたものです。

 

入学時に必要な英語力は、TOEFL iBTのスコア:90、IELTSのスコア:6.5 with no band score lower than 6となります。留学生のための集中英語コースはないため(条件付き入学で、IELTS 6.0を取得している学生が参加できるブリッジプログラムを除く)、提携先の語学学校で規定のコースを終了すれば、入学基準の英語力があることが認定してもらえます。

 

Mount Allison Universityを60秒で紹介する動画↓

 

 

 

カナダ留学 Bishop’s University(ケベック州)

 

ビショップス大学は、ケベック州シャーブルック・レノックスビルにある州立大学です。1843年に創設されたリベラルアーツの大学で、学生数は約2400人ほどです。フランス語圏のケベック州ですが、こちらの大学は英語で授業が行われています。

 

カナダの雑誌Maclean’sによる大学ランキング(プライマリー・アンダーグラジュエイトのカテゴリー)では12位でしたが、学生の満足度では1位ということで、学生からの評価が非常に高い大学といえます(2019)。

 

文理学部(人文科学、自然科学、数学、社会科学等を含む)、経営学部、教育学部から、様々なコースが提供されています。入学時に必要な英語力は、TOEFL iBTのスコア:90、IELTSのスコア:6.5です。英語のテストスコア提出以外に、提携先の語学学校で規定のコースを終了すれば、入学基準の英語力があることが認定してもらえます。

 

Bishop’s Universityの学内や学生活動を紹介した動画↓

 

 

 

カナダ留学 Acadia University(ノバスコシア州)

 

アケイディア大学は、ノバスコシア州ウルフビルにある、1838年に創設されたリベラルアーツの大学です。学生数は、約3800人(大学院生約190人含む)です。教養学、プロフェッショナル・スタディ学(経営学、教育学、環境学等を含む)、理論・応用科学、神学の学部にて様々なコースが提供されています。また、大学院も14のプログラムが提供されています(2018年)。

 

カナダの雑誌Maclean’sによる大学ランキング(プライマリー・アンダーグラジュエイトのカテゴリー/2019)では4位でした。

 

入学時に必要な英語力は、TOEFL iBTのスコア:90(各セクションが20以下ではないこと)、または、IELTSのスコア:6.5(各セクションが6.0以下ではないこと)が求められています。アケイディア大学には付属の語学センターがあり、英語集中クラスで学びながら、最終的にブリッジプログラムを規定の成績で終了すれば、正規学部へ移行できます。

 

留学生用に作られたAcadia Universityを紹介する動画↓

 

 

 

カナダ留学 St. Francis Xavier University(ノバスコシア州)

 

セント・フランシスコ・ザビエル大学は、ノバスコシア州アンティゴニッシュにある、1853年に創設されたされたリベラルアーツの大学です。学生数は、約4500人です。カナダの首相(1984年~1993年)を務めたブライアン・マルルーニー氏は、こちらの大学の卒業生です。

 

カナダの雑誌Maclean’sによる大学ランキング(プライマリー・アンダーグラジュエイトのカテゴリー/2019)では、アケイディア大学と同位の4位でした。

 

教養学、経営学、教育学、理工学の学部にて様々なコースが提供されています。教育、理学、ケルト学といった大学院のプログラムが一部提供されています(2018年)。入学時に必要な英語力は、TOEFL iBTのスコア:92、IELTSのスコア:6.5 (各セクションが6.0以下ではないこと)が求められています。英語で講義が行われているカナダのコミカレの正規学部などで2年間学んだ際には(語学コース除く)、テストスコアは不要となります。

 

 

St. Francis Xavier Universityを紹介した動画↓

 

 

※公開されている入学に必要な英語力は、最低限のラインであり、学部での異なる基準や申込者の競争等によって、合格に必要なスコアが上る可能性があります。

 

 

 

大学の規模が大きいゆえの弊害

 

カナダの大学ランキングで上位に名前の上がってくる大学は、学生数が3~4万人というように規模が大きい総合大学が多いです。

 

一般には、規模が大きい=資金が潤沢=施設が整っている=優秀な教授がいる、といったようなイメージがあると思います。

 

優秀な教授がいて、研究資金もあって、最新の施設が整っていれば、難しい研究ができたり、中にはノーベル賞を受賞するような教授がいる研究室もあります。

 

しかし、総合大学では、輝かしい名声の影で中退する学生が多くいます。

 

なぜ、総合大学で中退する学生が多いのか?という疑問の答えとして、大学教授や大学スタッフが、学生一人一人を細かくサポートできないということが一つ上げられると思います。

 

たとえば、大きな総合大学では、1~2年生が選択する1クラスに100人くらい出席していることがあります。

 

1クラスにたくさんの学生がいたら、教授一人が学生を細々とサポートするのは現実的ではありません。一般に、教授は複数のクラスを教えているので、1学期の間に自分の受け持つ学生は半端な数ではありません。学生としては、教授に自分の名前を覚えてもらうだけでも難しいことでしょう。

 

大人数のクラスでは、学生は分からないことがあっても、なかなか教授に質問するチャンスがありません。教授に質問したくて、講義の後に学生の列ができることがありますが、次の講義の時間などの都合、教授に質問できるのはごく一部の学生です。

 

大きなクラスでは、仲間ができにくく、講義で聞き逃したことを学生同士で確認したり、宿題を助け合ったりということも難しいです。また、問題を抱えた学生が1~2人欠席していても、誰も気が付かないのではないでしょうか。

 

こういった環境から、落第していってしまう学生がいます。

 

 

 

研究に集中したい教授

 

大きな大学では、研究施設やリサーチセンターなどが整っていて、その中では、教授や助教授をはじめ、博士課程で学んでいる大学院生たちが、自らの研究に励んでいます。

 

教授の中には、自分の研究やリサーチに忙しくて、大学の講義以外は余り学生と交流しない方もいます。

 

教授の忙しさをカバーするように、大学によってはラーニングセンターやチューター制度があって、大学院生がバイトで学生のサポートしてくれるといったシステムを取っていることがあります。

 

しかし、物理や英語といったように教科が限られていたり、予約が一杯でなかなか個別に指導してもらえないことがあります。また、大学院生のバイトと教授自らが教えるのでは、そのスキルや知識に大きな差があると感じる学生もいます。

 

講義で分からないことがあっても、それを解決できずにうやむやのままで、次に進まなければならない葛藤の中で学んでいる学生もいるでしょう。

 

 

 

少人数で学生にしっかり教える制度

 

メイプルリーグの大学は規模が小さく、各クラスで教授が担当する学生の数は、大きな総合大学に比べれば数が少ないです。そのため、学生に対して教授の目が届きやすく、学生も質問がしやすい環境にあります。

 

研究や実験において、大きなクラスでは、教授が教壇でお手本を見せるだけであったり、一部の学生だけが体験できるケースがあります。

 

小さなクラスでは、見るだけではなく、自分たちで体験したり実験をする機会が多くなります。教科によっては、課外授業で自然の中へ行って、地層を調べたり、動物を観察したり、川に入って魚や水生昆虫を採取するといったことが行われることがあります。

 

どこまで熱心に教えてくれるのかというのは教授にもよりますが、小さいクラスの方が、学生が授業で何かを体験する度合いが高く、大学で学ぶことの価値を見出しやすい環境にあります。

 

小規模の大学では、大学院がなかったり、総合大学にあるような大規模な研究施設がないこともあります。大学教授に求められるのは、研究成果ではなく、学生を育てること、というのがメイプルリーグの大学にはあります。

 

教授の多くが、自分の研究に時間を費やすのではなく、学生を教えることに集中できる環境になっているもいえるでしょう。実際、メイプルリーグの大学の中には、学生への指導方法が高く評価され、外部団体から賞をもらっている教授が何人もいます。

 

 

 

基礎をしっかり学ぶ&サポートがある

 

大学1~2年生は、新しい環境へ慣れることが大変であったり、大学の講義について来れない学生がたくさん出てきます。こういった学生をしっかりサポートする環境を整えることが、メイプルリーグの大学の指導方針にもなっています。

 

また、専門性の高いことを学ぶにしても、基礎からしっかり教えることが大切と考えています。高いレベルで基礎の知識が備わっていれば、その後、大学院に進んでもリサーチ能力が高く、優れた結果を残す学生が多いと言われています。

 

大学院に行くには、一般に大学教授の推薦状が必要になります(働いている場合は、職場などの上司からの推薦状を必要とすることもあります)。総合大学に通っていた学生の中には、卒業後に大学院へ進もうと思った時、教授が自分のことを覚えていてくれなくて、推薦状を頼むのに大変といったことがあります。

 

しかし、メイプルリーグのような小規模の大学では、学生の卒業後であっても、教授が学生のことをよく覚えていて、推薦状だけではなく、将来の進路相談も親身に応じてくれることがあります。こういった大学では、恩師と教え子という関係が何年も続くことが珍しくありません。

 

 

 

仲間ができやすい大学

 

メイプルリーグの大学のように小規模な大学では、1クラスの人数が少なく、周りの学生が仲間になりやすい傾向があります。州外から来ている学生が多く、9割以上が学生寮や大学近くに住んでいるので仲間意識が生まれやすい環境でもあります。

 

大学の授業では、少人数のチームに別れて課題をこなすこともあり、協力して何かを成し遂げる作業も多いです。教授も含めて、アットホームな環境になることもあります。

 

単に講義を聞いているだけでは得られないこういった経験が、問題解決やチームワークと行った行動を進歩させ、将来、職場などで大きく役立つようになると言われています。

 

Maclean’sが学生に行ったアンケートで、週に何時間クラブやバーに行ったり、仲間で集まってパーティーをしているかという、トップ・パーティー・スクールのランキング(2018年)で、メイプルリーグは上位にランクされています。

 

1位 St. Francis Xavier:7.9時間/週

2位 Bishop’s:7時間/週

4位 Acadia:5時間/週

7位 Mount Allison:4.6時間/週

 

パーティー大学というと遊んでばかりいるという不名誉なランキングに思えるかもしれませんが、学生たちから言わせれば、学生同士の仲がいいので週末は仲間と集まってお酒を飲んだり遊んだりする事が多いそうです。また、これらの大学では、オン/オフがはっきりしていて、学ぶときは学ぶけど、遊ぶときは遊ぶというスタイルの学生が多いという意見もありました。

 

 

 

小さいクラスは留学生には厳しい面もある

 

総合大学では、1~2年の間は大きなクラスなので、講義に出席して、宿題を提出して、テストで合格点を取れば、単位はもらえるでしょう。教授にもよりますが、それほどクラス内で発言を求められないので、語学力に不安があっても何とか耐えられるレベルだと思います。

 

これが小さなクラスになると、学生たちは研究の発表やプレゼンテーションを頻繁に行ったり、学生同士で討論が行われる機会が多くなります。

 

語学力のまだ十分ではない留学生には、こういった環境はなかなか厳しく、発言しないでいると成績にも影響してしまうことがあります。もちろん、逆にこういった環境だからこそ、積極的に参加することで、自分の語学力や能力が伸びると考えることもできます。

 

一応、総合大学でも3~4年生になると専門性が高くなるので、クラスのサイズが小さくなって、発言を頻繁に求められるような状況になります。1~2年生の間にかなり英語力がアップすると思うので、3~4年生ではある程度プレゼンもこなせたり、討論に参加することもできるようになってくるのではないかと思います。

 

 

 

学部(大学院を含まない)を中心にしたカナダの大学のランキング

 

カナダの雑誌Maclean’sでは、プライマリー・アンダーグラジュエイト・スクールのランキングを公開しています。これは、大学院を含まない大学の学部課程をメインに教えている大学のランキングです。

 

2019年のランキングでメイプルリーグの大学は、Mount Allisonが1位、Acadiaが4位、St. Francis Xavierも4位、Bishop’sが12位となっています。

 

メイプルリーグ以外でも、上位にランクされている大学がいくつもありますので、リベラルアーツ系の大学を探すのであれば、選択肢はいくつもあります。

 

別ページでご紹介したUNBC(ノーザン・ブリティッシュ・コロンビア大学)やUPEI(プリンス・エドワード・アイランド大学)といった大学も10位内に評価されています。

 

 

1位 Mount Allison

2位 UNBC

3位 Trent

4位 Acadia

4位 St. Francis Xavier

6位 Lethbridge

7位 Saint Mary’s

8位 Lakehead

9位 UOIT

9位 UPEI

11位 Laurentian

12位 Bishop’s

 

*同順位の大学があります。

 

 

Maclean’sというカナダの雑誌が、カナダの大学ランキングで大きな影響力を持っており、そこで規模は小さいけど充実した教育をしている大学(大学院を含まない)として、カナダ国内で評価されているというのがメイプルリーグの大学になります。

 

カナダの総合大学は、世界ランキングの上位にも登場しますが、メイプルリーグのようなカナダの小規模大学が世界ランク上位入りすることは、ランキングの趣旨にもよりますが、めったにないと思います。

 

こちらのランキングに登場している大学の中には、カナダでランキング上位大学であるとか、大学ランキングでトップ5の大学といったアピールをホームページなどに掲載していることがあります。

 

こういった表示は、海外の学生にとっては、少々、誤解を生みやすいかもしれません。Maclean’sの評価による限られたカテゴリーでの1位やトップ5であって、日本で言うところの知名度や総合的なランキングの上位校ではないことは知っておいた方がよいでしょう。

 

 

 

メイプルリーグはおすすめの大学なのか?

 

メイプルリーグの大学はおすすめなのか?自分も行くべきなのか?と考えたとき、大学を選ぶ際に何を重要視するのか、自分はどんな教育を大学に求めているのか、また、自分の性格や好みが大学にあっているだろうかという点を考えてみてください。

 

ランキングは気にしないで大学を選ぶとして、大きな大学、または、小さな大学のどちらを選ぶかは、大きな決断になります。

 

もっと具体的にいえば、小規模なリベラル・アーツ系の大学を選ぶのか、規模の大きい総合大学を選ぶのか、一部、専門分野に特化したテクニカル系(職業系を学ぶ)の大学という選択になるのではないでしょうか。

 

いずれにもメリット・デメリットがあり、どれが良い悪いということではありません。

 

一般的な大学ランキングといった評価から選んでいくと、総合大学の方が知名度が高く、印象が強いでしょう。しかし、個人の素質を伸ばしたり、学生一人一人を育てるという意味では、リベラル・アーツ系大学の方が高い成果があるといわれいます。

 

教授や学生仲間と近い存在でいられる小規模なリベラル・アーツ系大学の方が、充実した学生生活を送れたといった学生の満足度が高い結果が、雑誌社の調査などでよく示されています。

 

アメリカでは、リベラル・アーツ系大学の評価が高く、有名な政治家や経営者などを輩出している大学もいくつかあります。ただ、著名人の多くが、大卒後に大学院でも学んでおり、大学と大学院をセットで考える必要があるかもしれません。

 

小さい大学では、人間関係が親密になる傾向がありますが、それが楽しいと思える人がいる一方、人によっては息苦しかったり慣れないこともあるでしょう。小さいクラスでは、学生の積極的な参加を求められますから、性格的にそういったことが苦手な人には肩身の狭い大学生活になってしまうかもしれません。

 

もちろん、苦手だからそれを克服するという意味で挑戦するのもいいですし、自分には向かないから別の大学にしようと考えてもいいでしょう。大切な大学生活になるわけですから、自分の求めるものが得られる環境を選んでください。

 

 

 

参照・資料元のリンク:

Maple League of Universities:メイプルリーグのオフィシャルサイト

Bishop’s University:ケベック州にあるビショップス大学のオフィシャルサイト

Acadia University:ノバスコシア州にあるアケイディア大学のオフィシャルサイト

St. Francis Xavier University:ノバスコシア州にあるセント・フランシスコ・ザビエル大学のオフィシャルサイト

Mount Allison University:ニューブランズウィック州にあるマウント・アリソン大学のオフィシャルサイト

MACLEAN’S:カナダの大学ランキングを発表している雑誌