カナダ留学で気をつけること
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カナダの語学コースを1年以内に終了できないときは諦める

カナダの大学では、入学時に要求されるTOEFLといった英語試験のスコアが、同レベルのアメリカの大学に比べて高く設定される傾向があります。また、大学に入れるまでの、語学コースの期間も長いです。

 

カナダでは大学の数が少なく、留学生枠も限られるので、留学生同士の競い合いで入学の倍率が高くなる大学もあり、留学生にとっては、なかなか希望する大学に入れないことがあります。

 

短期の語学留学ではカナダの人気は高いですが、大学留学ではそれほど人気がない理由の一つがここにあります。大学を目指すのであれば、この辺りのリスクを十分に理解してからカナダ留学を検討してください。

 

 

 

カナダの語学コースから抜け出せない

 

カナダに留学して、ほとんどの学生は語学コースからスタートすると思います。

 

入学時にクラス分けの英語テストが行われて、大体6段階のレベル分けられます。語学コースのレベルやクラスの数は、学期制や大学によって多少異なります。

 

留学に備えて英語を学んできた学生を除いて、普通の日本人学生は語学コースのレベル2~3のクラスに入ることが多いと思います(レベル6が一番上のコース)。

 

日本で英語の専門学校や英短大を終えてきている学生は、レベル3~4くらいからスタートできる人もいます。それでも、ライティングが苦手、スピーキングがダメとなれば、その分野は下のクラスからスタートということになります。

 

3学期制のコミカレの語学コースに入ったとして、レベル3からスタートしたと仮定すると、語学コースを終了するのに1年弱かかります。レベル2からのスタートでは、間に夏休みが入れば、1年半ほどかかるでしょう。

 

レベル6まで終えて、やっと語学コースが終わったかと思えば、今度は、高校レベルの英語コースや大学準備がコースあります。これは大学やコミカレによって1~2レベルあります。

 

大学準備コースでは、大学1年生が選択する必須科目が1~2つ選択できますが、実質は語学コースといってもいいでしょう。

 

つまり、大学やカレッジによって、7~8段階レベルの語学コースが設置されており、1学期で1レベルをクリアしていくので、全部の語学コース課程を終えるのに、2年前後かかる可能性があります。

 

もちろん、入学時の英語力が高ければ、語学コースでの期間を短くできますが、英語環境ではない日本の普通の教育を受けてきた学生には厳しい道のりです。

 

すべてを終了すれば、ものすごく英語力が付くことは確かですが、大学に入るまでいつまでかかるんだ?と思うような制度でもあります。

 

 

 

カナダ語学コースの例

 

一つの例として、カルガリー大学の語学コースのシステムをご紹介します。カルガリー大学では、語学コースは6段階のレベルに分かれています。

 

語学コースを取る必要なく、直接、正規学部に入学するには、TOEFL iBTは86、IELTSは6.5以上のスコアが必要です(教育学部はTOEFLが100,IELTSが8.0以上)。

 

カルガリー大学の語学コースでは、英会話の初心者は受付けていません。つまり、この語学コースのレベル1というのは、一般の語学学校で英語の話せない学生が入る一番下のクラスではありません。いわゆる「初級の上」または「中級の下」のレベルになります。

 

最上級のレベル6を終了した後は、大学進学準備コースに進み、これを規定の成績(B+以上)で終了することで、英語に関してカルガリー大学入学の基準を満たしたことになります。

 

一番下のクラスから初める場合、合計で7つのコースを終了する必要があります。1年に3学期学ぶとして、2年ちょっとかかります。

 

これらのコースは、ただクラスに出ていればよいというものではなく、各コースで試験や課題があって、規定の成績以上で終了しないと次のコースに進めません。

 

入学時の英語力にもよりますが、レベル1から始めると仮定した場合、大学の正規学部に入るまでは長い道のりです。

 

 

 

半年~1年以内にカナダに残るか判断しよう

 

カナダの大学入学基準となる英語力は、同レベルのアメリカの大学と比べると高いケースが結構あります。このため、語学コースの振り分けでも、厳しい審査になることがあります。

 

たとえば、アメリカの大学なら語学コース・レベル4からスタートできるのに、カナダの大学ではレベル2~3のスタートになるといった感じです(各大学やコミカレのレベルにもよります)。

 

基本、語学コースは大学に入れる英語力をつけるコースになりますので、大学の入学難易度に応じて厳しさが異なります。大学の入学レベルが高ければ、語学コースを終了するにも、高い英語レベルが要求されるということです。

 

前出の通り、語学コースでレベルの低いクラスからスタートするとなれば、語学コースだけで2年近く学ぶ可能性があります。

 

カナダの大学進学用の語学コースは長すぎるという意見もありますが、別の意味では、留学生を語学的にしっかり育てるという捉え方もあります。

 

せっかくカナダに来たのだから、1年間くらいは大学入学に向けて挑戦するというのはアリだと思います。また、二浪するくらいの覚悟で、カナダの上位大学を目指すのであれば別ですが、余りに時間がかかるのであれば、どこかで諦めた方がよいこともあるでしょう。

 

なかなか大学に入れなければ、意欲も失われていきますし、留学費用も年々重くのしかかるので、大学進学を諦めて帰国してしまう学生もいます。

 

 

 

カナダでは大学に入学できる留学生が少ない?

 

アメリカに近く、英語圏であること、授業料がアメリカに比べて安いこと(年々値上がりしていて今は該当しないこともある)、自然が美しく住みやすいことなどから、人気が高まり、たくさんの留学生がカナダにやってくるようになっています。特に中国などアジア圏からの留学生の増加がすごいです。

 

カナダの大学の多くは、州立大学なので地元のカナダ人学生が優先されます。これは、カナダ人が支払った税金で大学の予算が補われているので仕方ありません。元々は、カナダ人のために建てられた大学です。

 

このため、留学生は入学枠が限られており、その少ない枠を優秀な留学生同士が競って入学しようとするため、倍率が非常に高くなります。カナダの大学数は、アメリカに比べればずっと少ないので、更に競争率が高くなります。

 

一応、カナダの大学は増えていますが、新しく大学を作ったり、コミカレをアップグレードして大学にするなど、他の歴史ある大学と比べて、留学してまで行くほどの価値を見いだせるかが難点でしょう。

 

ビジネスやIT系といった人気の学部を避ければ、入学しやすい学部はあります。しかし、日本の大学と違い、課題や試験の多いカナダの大学では、自分が本当に学びたい分野ではないとき、高いレベルで学ぶのはとても辛いと思います。

 

コミカレからの編入学にしても、周りのカナダ人学生が、平均成績が2.0~2.5以上(4段階評価)で大学に編入できているのに、留学生は3.5以上を取らないと入学できないといったこともあります。大学や学部により成績は異なりますが、留学生の方が競争率が高く、必然的に良い成績を求められます。

 

ある大学の事務方との話で、成績だけで入学者を決めていたら、学生の殆どがアジア人留学生になってしまうと冗談半分で言っていました。それくらい留学生の学力レベルが高く、その中で競っていかなければなりません。

 

こんな状況の中、希望する大学や学部になかなか入学できなくて、時間だけが過ぎて、結局はコミカレ卒業(短大卒程度)で妥協してしまう留学生がいます。正直、もったいないです。

 

 

 

自由なアメリカに行こう!

 

語学コースは長いし、コミカレからの編入学も厳しいという状況に気がついたら、次の選択肢の中にアメリカ留学を入れてもいいと思います。

 

オーストラリアやニュージーランドなどでもいいですが、カナダから近く、教育制度が似ているアメリカの方が行きやすいと思います。さらに、アメリカにはたくさんの大学があり、選択肢が豊富です。

 

アメリカの方が学費が高いと言われますが、カナダと比べても、高いところもあればそうでないところもあります。カナダで足踏みをして滞在年数が長くなってしまうことを考えれば、アメリカの方が、総額で見れば安上がりということもあります。

 

アメリカに行くと決めたら、カナダの語学コースと並行して、TOEFLやIELTSのスコアをアップさせることに時間を費やしましょう。厳しい語学コースの授業をこなしていれば、1年以内にアメリカの中堅レベルの州立大学やコミカレに入れる英語力は養われると思います。

 

カナダ(BC州)から近いワシントン州にあるグリーン・リバー・カレッジを例にすると、このカレッジ入学に必要な英語テストスコアは、TOEFL iBTが61、IELTS 5.5です(2018年度)。

 

グリーン・リバー・カレッジは、大学入学に比べたら、入学難易度がそれほど高くはありません。でも、アメリカの提携大学に沿ったカリキュラムがあり、大学編入がしやすい環境が整えられています。

 

カナダで大学入学に四苦八苦して、何年も入学できないことを考えれば、こういったアメリカのカレッジに早々に入学して、1~2年は正規学部で学びながら英語力を上げ、あとは大学編入でアメリカの大学に入った方が、進学の流れとしてはスムーズかもしれません。

 

留学して1年後に、カナダのコミカレや大学の正規学部に入れない見越しであれば、早めにカナダに見切りをつけることも必要かもしれません。諦めがつかなくて、だらだらと留学してしまう学生もいると思いますが、留学資金が限られる状況では、潔い判断も必要な時があると思います。

 

 

 

すべてはあなたの英語力にかかっている

 

カナダに留学する時点で、十分な英語力があれば、前出のような問題のほとんどは回避できると思います。とはいえ、現実には、TOEFLやIELTSで高いスコアを取るというのは簡単ではありません。

 

すごく簡潔に言い表せば、カナダでは、大学入学時点でカナダ人と同等に学べる高い英語力を求めてきます。アメリカでは、入学時にはそれなりの英語力は必要だけれども、大学で徐々にレベルを上げていけばいいという考えのように感じます。

 

大学では、通常、1~2年生は必須科目を取らなければならず、そこでかなり英語力がアップします。そして、3年生になる頃には、専攻でも十分に学べる力をつけているということになります。これがアメリカ留学での英語上達のひとつの流れになると思います。

 

英語だけに関して言えば、カナダの入学前に苦労するか、アメリカの入学してから苦労するか、という違いがあるかもしれません。ただ、大学ランキングに登場するようなトップスクールは、いずれの場合でも、入学時には高い英語力を求められます。

 

最終目標が、大学卒業であるなら、カナダにこだわる必要があるのか、よく考えてみてください。そして、カナダの語学コースやコミカレにどっぷり浸かってしまって、気がついたら大学に行く機会を失っていたということがないようにして欲しいと思います。

 

語学コースがなかなか終わらない、または、コミカレから大学に編入できないトラップに陥ったら、早めにカナダは諦めて、アメリカ留学など別のオプションを検討してみてください。