「初めは語学を学ぶだけだから、どこの学校でも構わない」とは思わないで、自分が学びたいことをしっかり見据えて、自分の専攻したいコースや学部について調べて具体的な計画を立てましょう。
留学資金や期間が限られるときは、特に事前のリサーチが大切になります。せっかくカナダに行ったのに、無駄な時間を過ごすことのないように計画をしてください。
コミカレ卒業または資格取得を目指す
自分が学びたいコミュニティ・カレッジ(コミカレ)の学部や資格コースがあれば、一般に、コミカレの付属語学コースから始めた方が卒業が早くなる可能性が高いです。
多くのコミカレでは、エスカレーター方式を採用しています。これは、コミカレ付属の語学コースを規定の成績で卒業した場合、原則、無試験で正規学部へ進むことができるシステムです。
もし、民間の語学学校を卒業して、コミカレへ移るとした場合、通常は、入学審査やTOEFLなど試験結果の提出が必要で、それらをクリアしないと入学はできません。
語学学校のレベルはピンきりなので、ある語学コースを卒業したからといって、他の学校やコミカレの入学基準を満たすとは限りません。
一部、民間の語学学校でコミカレや大学と提携しているところでは、その語学コースを規定の成績で終了することで、正規学部への入学が許可されることもあります。
特定の語学学校へどうしても行きたいのであれば、コミカレや大学との提携も確認しておきましょう。
カナダの大学を目指す2つの道
カナダの大学を目指すのであれば、難しい直接入学を除いて、基本は2つのルートがあります。
一つは、希望する大学の語学コースに入って、そこで決められたコースを規定の成績で終了することで、大学入学に必要な語学基準をパスする方法です。
大学入学に関しては、語学コースを終了するだけではなく、高校など以前通っていた学校の成績も重要です。
もし、成績が規定に満たなければ、英語基準をクリアしても入学は厳しいです。その際には、コミカレの正規学部で学んで、良い成績を取って再トライする方法があります。
もう一つは、コミカレの語学コース→コミカレ大学編入コース→大学入学というコースです。
希望する大学と提携のあるコミカレにまず入学します。こういったコミカレには語学コース+大学編入コースがありますので、語学コースから始めて、正規学部(大学編入コース)へ進みます。そして、大学の3年次辺りにコミカレから大学へ編入します。
カナダの大学は入学時に求められる英語基準が高いので、なかなか大学に入れない留学生が多いです。そこで、入学基準が大学に比べて緩いコミカレから始めて、徐々に実力をつけて、大学を目指すという方法があります。
高校の成績が良くないのであれば、無理に大学へ直接申し込むのではなく、コミカレから始めた方が早いことがあります。
また、ここで大切なことは、最終的に行きたい大学をしっかり決めておいて、その大学と提携のあるコミカレで学ぶことです(通常は、大学がある同じ州のコミカレに行くこと)。
コミカレから提携のない大学へ進むことは可能ですが、編入単位が一部認められないことや入学枠が少なくて入学するのが難しくなることがあります。
道筋を説明するのは簡単ですが、各学期のテストで良い点数を取って、規定の成績をクリアしていくのは簡単ではありません。一旦コースから外れてしまうと、留学期間が長くなってしまったり、希望する大学などに進めないこともあります。
留学していると、各地の学校やコミカレを転々としている留学生に会うことがあります。現地で生活してから、計画を変えるというのも間違った行動ではありませんが、せっかく能力があっても、結局は時間ばかりかかってしまい、資格や卒業証書を確保できないで帰国する人もいます。
カナダではこれを学びたいという希望を持っているならば、前もって将来の進学先をじっくり調べておきましょう。語学学校やカレッジを転々とすることは、卒業を遅らせることになり、留学費用がかさんでしまいます。
事前にしっかり計画することが、早く卒業すること、そして、留学費用を節約する一つの秘訣ともいえるでしょう。