カナダに留学する日本人学生にとって、語学コースが特に人気ではありますが、コミュニティ・カレッジの職業訓練プログラムも人気があります。
職業訓練プログラムは、仕事に直結するような専門的なことを学ぶコースです。日本の専門学校に近いコースです。
日本のように○○情報専門学校、○○旅行専門学校、○○調理専門学校といった名称で分かれて運営されているのではなく、コミュニティ・カレッジの中にビジネス、コンピューター、トラベル&ホスピタリティといった専門コースがあって、そこで資格や実践的な技術を学ぶことが多いです。
コミュニティ・カレッジの職業系専門プログラムは、大学のように教養科目といったものが少なく、すぐに就職に結びつく、自分の学びたい事が勉強できる点が特徴です。
ただ、専門プログラムでも、英語(筆記やスピーチなど)、数学や物理といった基礎的な知識が必要となることがありますので、その際にはコミュニティ・カレッジの一般コースから選択しなければならないことがあります。
職業訓練プログラムでは、1~2年をかけて学ぶコースが一般的です。日本でも1~2年制の専門学校が多いですので分かりやすい仕組みだと思います。
専門プログラムには、会計や秘書事務といったビジネス関連の様々なコースをはじめ、コンピューター、デザイン、調理師、美容師、映像、自動車整備士、パイロット・コースなど、卒業後直ぐに仕事ができるような多彩なプログラムが提供されています。
日本人に人気のあるコースとしては、旅行業務、ホテル業務、秘書などビジネスに直結した資格関連が上げられると思います。
専門職に直結する分野を学ぶことになりますので、実践に重点を置いている分野も多く、入学時に高い会話力を要求される場合もあります。
短期プログラムは、ボケーショナル・プログラムなどと呼ばれ、1ヶ月~数ヶ月で簡単な資格を取ることができるコースがあります。たとえば、ビジネスやコンピューターの基礎を学ぶプログラムといったようなものがあります。
短期プログラムは専門系といえど、各分野の初級クラス程度といったところで、必ずしも就職に直結して役立つものではないと思います。本業があって少し追加で特定分野の知識が必要であったり、趣味やお試して学んでみたいといった感じで選択する学生もいます。
アメリカ留学と少し異なり、カナダに留学する日本人学生は、大学卒業を目指すというよりは、語学研修プラスアルファで、仕事で英語を活かしたいと考えている人が多いように思います。
専門学校のようなコースは、大学と違って短期で卒業ができますし、英語の上達と特定の分野を早く勉強したいという人には適したプログラムではないかと思います。
気をつけたいところは、カナダで学んだ、または資格を取ったからといって日本に戻ってきてもそれが十分に活かされないことがあります。
一部の国際的なライセンスを除いて、資格に関しては国ごとで異なるので、カナダで取得しても日本では役に立たない、または、日本で再度資格を取る必要がある場合があります。
カナダでは最先端を学んでいると思っていたのに、日本に戻ってみたら、実は日本の方が遥かに先端を行っていたなんてことがあります。特に美容、機械、技術系などはこれに当たることがありますので、十分にリサーチをしてから何を学ぶのか検討してください。
コミュニティ・カレッジによって特色があり、様々なコースが用意されていますので、色々調べてみると楽しい発見があるかもしれません。
今まで自分が知らなかった職業が学べる機会や可能性も秘めていると思います。